
役職定年・定年延長時代に問われる「シニア人材マネジメント」 ―45〜60歳を“戦力”にできる組織、できない組織の分かれ道
社会状況が示す「シニア活用は避けて通れない現実」
少子高齢化と労働人口の減少を背景に、日本企業の人材マネジメントは大きな転換点を迎えています。
70歳までの就業機会確保が企業の努力義務となり、定年延長・再雇用はもはや一部の先進企業だけの話ではありません。
特に45〜60歳の、いわゆる「ヤングシニア世代」は、組織理解・専門知識/経験・人的ネットワークなどを兼ね備えた、本来であれば組織にとって極めて重要な存在です。
人材不足が深刻化する中で、「若手が採れないなら、シニアをどう活かすか」という問いは、もはや選択肢ではなく 前提条件 になりつつあります。
シニア層のマネジメントは本当にできているのか?
一方で、現場からよく聞こえてくるのは、こんな声です。
・役職定年後、仕事の位置づけが曖昧になってい
・経験はあるが、どう活かせばいいのかわからない
・本人のやる気が見えず、関わり方に困っている
つまり、「制度は整えたが、マネジメントは置き去り」という状態です。
多くの企業では、シニア人材に対して
役割設計、期待値の明確化、キャリアの再定義が十分に行われないまま、「これまでの延長線上」で働いてもらう形になっています。
結果として以下のような状態が見受けられます。
✔ 責任は軽くなったが、やりがいも減った
✔ 評価される軸がわからない
✔ 自分はもう“主役ではない”という無意識の諦め
こうした状態は、本人の問題というより、マネジメントの設計不在が生み出しているものだと言えるでしょう。
ふさわしいマネジメントがないと、モチベーションも能力も発揮されない
人は「期待されている役割」が不明確なとき、最も力を発揮しにくくなります。それはシニア人材も例外ではありません。
むしろ45〜60歳という年代は、「自分の価値をどう社会や組織に還元するのか」「これからのキャリアをどう意味づけるのか」を強く意識する時期です。
ここに適切な関わりがないと、
・モチベーションの低下
・「言われたことだけやる」姿勢
・組織への心理的距離の拡大
といった形で、本来持っている力が封印されてしまうことになります。
これは本人にとっても、組織にとっても、非常にもったいない状況です。
では、どうすればよいのか —ヒントは「キャリアの再設計」
重要なのは、「年齢」ではなく「役割」と「意味づけ」でマネジメントすることです。
具体的には、
・45〜60歳を一括りにせず、キャリア段階ごとに考える
・経験を“過去の実績”で終わらせず、今後の役割につなげる
・本人の内発的動機(何に価値を感じるか)に向き合う
こうした視点が欠かせません。
まとめ:これからの組織を支えるのは、シニア人材マネジメント
これからの組織において、シニア人材は「コスト」でも「余剰」でもありません。
「組織文化を体現し」「若手を支え」「変化を現実の行動に落とし込む」要となる存在です。
その力を引き出せるかどうかは、「どのようなマネジメントをするか」にかかっています。
制度だけを整えて満足するのか、それとも、人と組織の関係性を再設計するのか。
今、その分かれ道に立っていると言えるでしょう。
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