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「誰も声を上げない組織」に共通するもの ─ 沈黙の文化を変えるマネジャーの役割

みんなが“静かに様子を見る”とき

会議で意見を求めても、誰も手を挙げない。
「これってどう思う?」と聞いても、「特にありません」と短く返される。
─そんな“静かな職場”に、心当たりはないでしょうか。

一見すると、落ち着いていてトラブルも少ない。
けれどその沈黙の裏には、「言っても変わらない」「どうせ聞いてもらえない」といったあきらめや、「余計なことを言って評価を下げたくない」という慎重さが隠れていることがあります。

このような“声を上げない状態”が続くと、次第に小さな問題や違和感が共有されにくくなります。誰かの困りごとや不満が放置され、周囲も「関わらないほうがいい」と静観する。そうして生まれるのが、“沈黙の文化”です。

「沈黙の文化」が生むリスク

沈黙の文化が定着すると、やがてチームにはいくつかの歪みが現れます。
一つは、「見て見ぬふり」の空気です。
たとえば、誰かが他のメンバーを軽くあしらう、会議で特定の人の意見を無視する─そんな行動があっても、「自分には関係ない」「あの人はいつもああだから」と受け流されてしまう。

こうした無視や排除が“日常化”すると、それ自体がハラスメントの一形態となります。
加害の意図がなくても、「沈黙の容認」によって被害が見過ごされていきます。

もう一つのリスクは、生産性の低下です。
本音が言えない職場では、情報が上がらず、問題が早期に共有されません。
部下は上司の意向を探りながら動くようになり、チャレンジよりも「失敗しない」ことを優先する。結果として、チームは安全ではあるが停滞した状態に陥ります。

このように、「沈黙の文化」はハラスメント防止の観点からも、成果創出の観点からも、マネジャーが放置してはいけない重要なサインです。

沈黙を変えるのは、マネジャーの一言から

では、どうすれば沈黙の文化を変えられるのでしょうか。
最初の一歩は、マネジャー自身が“本音を歓迎する姿勢”を見せることです。

たとえば、会議の終わりに「率直にどう感じた?」「反対意見も聞かせて」と添えるだけで、
メンバーに“話してもいいんだ”という安心感が生まれます。
部下の発言に対してすぐに評価や指摘をせず、まず「そう感じたんだね」と受け止める。その小さな反応が、心理的安全性を高める大きな一歩になります。

また、沈黙の文化を変えるためには、“沈黙の背景”にある感情にも目を向けることが大切です。
「どうせ言っても無駄」と思わせてしまうような関係や対応はなかったか─マネジャー自身が自らの関わり方をメタ認知し、必要なら「最近、意見を言いづらい雰囲気があるかもしれないね」と言葉にしていくことも有効です。

沈黙を破るのは、制度や仕組みではなく、日々の対話です。
「言っても大丈夫」「聞いてもらえる」と感じる場が一度でも生まれれば、チームは確実に変わっていきます。
その“最初の一言”を発するのが、マネジャーの大切な役割です。

沈黙の文化は、誰か一人のせいでできあがるものではありません。
しかし、それを変えられるきっかけをつくれるのは、マネジャーです。

声を上げづらい空気をそのままにせず、「気づいた違和感を言葉にする」「まず受け止める」という小さな行動を積み重ねることで、ハラスメントを防ぐだけでなく、チームが学び合い、挑戦できる文化が生まれます。

“静かな組織”を、“声が届く組織”へ。
変化は、あなたの一言から始まります。

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