
ハラスメントを気にしすぎて指導できない?マネジャーに必要なメタ認知とAIロープレ
目次[非表示]
- 1.なぜハラスメントは起きる?「自分にとっての当たり前」と相手の認識は違う
- 2.ハラスメントを自分事化するために、マネジャーが振り返りたいこと
- 3.マネジャーのハラスメント対策に役立つ「メタ認知」とは?
- 4.マネジャーにもアンラーニングが必要。「これまでのやり方」を問い直す
- 5.ハラスメントを防ぐ知識だけでは、マネジメントの行動は変わらない
- 6.AIロープレでハラスメント対応・部下指導を練習する
- 7.「ハラスメントが怖くて指導できない」マネジャーが抱える課題
- 8.ハラスメント対策=マネジャーが萎縮すること、ではない
- 9.ハラスメント対策の先にある、より良いマネジメントと関係づくり
- 10.AIを活用してマネジャーの実践力を高める「with AI」
- 11.▶ マネジャー向けOJTスキル向上トレーニング「with AI」
- 12.※関連記事
「これはパワハラと思われないだろうか」
部下への指導やフィードバックの場面で、そんな不安を感じるマネジャーが増えています。
もちろん、ハラスメントを防ぐことは重要です。相手を尊重し、適切なコミュニケーションを行うことは、マネジャーにとって欠かせない役割の一つです。
一方で、ハラスメントを意識するあまり、
「厳しいことが言えなくなった」
「部下に注意することをためらってしまう」
「何を言ってもハラスメントになる気がして、当たり障りのない話ばかりになってしまう」
という状態になってしまうとしたら、それもまたマネジメント上の課題ではないでしょうか。
ハラスメントを防ぐことと、マネジメントを控えることは、同じではありません。
必要なことを伝えながら、相手の成長を支援する。そのためには、マネジャー自身が「自分は今、どのように相手と関わっているのか」を振り返り、必要に応じて自分の考え方や行動をアップデートしていくことが大切です。
その鍵となるのが、自分事化、メタ認知、そしてアンラーニングです。
なぜハラスメントは起きる?「自分にとっての当たり前」と相手の認識は違う
ハラスメントについて考えるとき、「相手を傷つけるつもりがあったかどうか」だけでは捉えきれない難しさがあります。
例えば、マネジャーは部下の成長を思って、
「もっと主体的に動いてほしい」
「これくらいは自分で考えてほしい」
「この仕事は何度も経験しているのだから、もうできるはず」
と伝えたとします。
しかし、受け手である部下は、
「自分の努力を否定された」
「期待ではなく、責められていると感じた」
と受け取るかもしれません。
同じ言葉でも、人によって受け止め方や意味づけは異なります。
さらに私たちは、これまでの経験や価値観をもとに、無意識のうちに相手や状況を判断しています。
「自分が若い頃は、これくらい言われても普通だった」
「仕事は背中を見て覚えるものだ」
「厳しく言われたほうが成長できる」
こうした「自分にとっての当たり前」が、相手にとっても当たり前とは限りません。
だからこそ、ハラスメントを防ぐためには、相手の言動だけを見るのではなく、自分自身のものの見方や関わり方にも目を向ける必要があります。
ハラスメントを自分事化するために、マネジャーが振り返りたいこと
ハラスメント研修を受けると、多くの場合、「こういう言い方はしてはいけない」「こういう行動はハラスメントになる可能性がある」という知識を得ることができます。
しかし、知識を身につけるだけでは、実際の場面での行動は変わりません。
大切なのは、「自分はどうだろう?」と考えることです。
例えば、
・部下の話を最後まで聞く前に、答えを決めていないか
・「普通はこうする」という自分の基準を押しつけていないか
・部下ができていないことばかりに目が向いていないか
・「本人のため」と思うあまり、伝え方が一方的になっていないか
・反対に、ハラスメントを恐れるあまり、必要なフィードバックを避けていないか
こうした問いを、自分自身に向けてみる。
ハラスメント対策の第一歩は、「自分は大丈夫」と思うことではなく、自分の関わり方を振り返ることなのではないでしょうか。
マネジャーのハラスメント対策に役立つ「メタ認知」とは?
では、自分の関わり方を振り返るには、どうすればよいのでしょうか。
そこで役立つのが、メタ認知です。メタ認知とは、簡単に言えば、自分自身の考え方や認知、行動を一歩引いて捉えることです。
例えば、部下から、「今の言い方は、ちょっときつく感じました」と言われたとします。
そのとき、
「そんなつもりはなかった」
「これくらいで傷つくのはどうなのか」
と反応することができます。
そして一方で、
「自分は、なぜこの言葉を選んだのだろう?」
「自分は部下をどんな前提で見ていたのだろう?」
「自分にとっての“普通”を、相手にも求めていなかっただろうか?」
と、一歩引いて自分を見ることもできます。
この「一歩引いて見る」ことが、マネジャー自身の気づきを生みます。
そして、メタ認知によって気づきを得たら、次に必要になるのが、これまでの自分のやり方を問い直すことです。
※メタ認知について詳しく知りたい方はこちら
マネジャーにもアンラーニングが必要。「これまでのやり方」を問い直す
マネジャーになった人は、それまでの仕事経験の中で、さまざまな「仕事の仕方」や「人との関わり方」を身につけています。それは、これまで成果を出すために役立ってきた大切な経験でもあります。
しかし、環境が変われば、求められるマネジメントも変わります。
以前は効果的だった指導方法が、今の部下にも同じように効果的とは限りません。
だからといって、これまでの経験をすべて否定する必要はありません。
必要なのは、「これまでのやり方を捨てる」のではなく、「今の環境でも、このやり方は有効なのか?」と問い直すこと。それが、アンラーニングです。
「自分はこういうマネジメントをしてきた」から、「今のメンバーには、どのような関わり方が必要なのだろう」へ。
マネジャー自身が学び直し、自分の行動をアップデートしていくことが求められています。
※アンラーニングについて詳しく知りたい方はこちら
ハラスメントを防ぐ知識だけでは、マネジメントの行動は変わらない
ここまで読んで、「確かに、自分の関わり方を振り返ることは大切だ」と思っても、実際の場面でできるかというと、簡単ではありません。
例えば、部下から、
「ちゃんとやっています」
「前にも説明しましたよね」
「そのやり方は納得できません」
と言われたとします。
頭では、
「まず相手の話を聞こう」
「決めつけないようにしよう」
「冷静に対話しよう」
と思っていても、いざその場になると、つい感情が先に出てしまって、否定したり強い口調になったりすることがあります。これはマネジメントに限ったことではありません。
知識を得ることと、実際に行動できることの間には、距離があります。
だからこそ、「実際にやってみる」機会が必要になります。
AIロープレでハラスメント対応・部下指導を練習する
そこで、これからのマネジャー育成で活用できるのが、AIロープレです。AIを使えば、実際の部下との対話を想定して、さまざまなケースを繰り返し練習できます。
例えば、「つい強く指導してしまうマネジャー」であれば、
AIを部下役として、「何度言われてもできないって言われましたけど、私なりにやっています」と返すように設定します。
それに対して、マネジャーがどのように言葉を返すのか。
そして、
・相手の話を聞けているか
・決めつけた表現になっていないか
・自分の正しさを押しつけていないか
・相手の考えを引き出せているか
など振り返りフィードバックを受けます。
一度でうまくできなくても構いません。
AIロープレでは、できているできていないも重要ですが、「今の言い方はどうだっただろう?」と自分の現状に気付くことができ、アドバイスをもとに何度でもやってみることができます。
AIを相手にすることで、実際の部下との関係を損なうことなく、何度でも練習することができます。
「ハラスメントが怖くて指導できない」マネジャーが抱える課題
一方で、これとは反対のタイプのマネジャーもいます。「何を言ってもハラスメントと思われるのではないか」と考え、必要なことまで伝えられなくなってしまうマネジャーです。
しかし、マネジャーの役割は、部下に嫌われないことではありません。部下の成長や仕事の成果のために、必要なことを伝えることも重要な役割です。
だからこそ、「ハラスメントをしないための練習」だけでなく、「必要なことを適切に伝えるための練習」も必要になります。
例えば、AIロープレでAIを相手に、「この仕事の進め方について、一度一緒に振り返ってみよう」と伝えてみる。そのときにAIからどのような反応があるかを経験しながら、
「もう少し具体的に伝えてみよう」
「ここは相手の考えを聞いてみよう」
「この部分は、必要なフィードバックとして伝えてよいのではないか」
と試行錯誤することができます。
つまり、AIロープレは、マネジャーを「失敗しないようにする」ためだけのものではありません。「まず、やってみる」ための練習の場にもなるのです。
ハラスメント対策=マネジャーが萎縮すること、ではない
ハラスメント対策を進めることは、マネジャーに「何も言わないでください」と求めることではありません。
大切なのは、相手を尊重しながら、必要なことを伝えることです。
そのためには、
自分の「当たり前」に気づく。
↓
自分の関わり方を一歩引いて見る。
↓
これまでのやり方を問い直す。
↓
実際の場面を想定して、やってみる。
↓
振り返り、また試してみる。
この繰り返しが必要です。
そして、このプロセスは、ハラスメント対策だけのものではありません。
変化する人や組織に合わせて、マネジャー自身が自分の考え方や行動をアップデートしていくプロセスでもあります。
ハラスメント対策の先にある、より良いマネジメントと関係づくり
ハラスメントを防ぐことは、もちろん重要です。
しかし、その先に目を向けると、目指したいのは「ハラスメントを起こさないマネジャー」だけではないはずです。
必要なことを伝えられる。
相手の話を聴ける。
自分の思い込みに気づける。
うまくいかなかったら、自分の関わり方を振り返ることができる。
そして、必要に応じて自分自身を変えていける。
そんなマネジャーが増えることで、マネジャーとメンバーの関係も、組織のコミュニケーションも変わっていくのではないでしょうか。
ハラスメント対策を、「禁止事項を覚えること」で終わらせない。
マネジャー自身が自分の関わり方を見つめ、学び直し、実践しながらアップデートしていく。
そのための一つの方法として、AIロープレという新しい「練習の場」を活用してみてはいかがでしょうか。
AIを活用してマネジャーの実践力を高める「with AI」
ジェックでは、AIを活用し、マネジャーが実際の部下との対話を想定したロールプレイを繰り返しながら、マネジメントスキルの向上を目指す「with AI」を提供しています。
「分かっているけれど、実際の場面ではできない
そんなマネジャーの「実践」を、AIとの対話によって支援します。
マネジャー自身がアップデートし続けること。それが、これからの組織づくりにもつながっていきます。







