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お役立ち道経営の行動理念(4) - 人間はその人にしかできない「何か」を持っている


「お役立ち道」の軸で情報を串刺しにして、社会をより良くする新たな価値を共創する。そのための行動理念

より良い社会を創るために、一人ひとりの「役立ちたい」意識を活かし、新たな価値を共創する「お役立ち道経営」。それを具体化していく上で必要とされるのが、五つの行動理念です。

今回は、<2.お役立ち道の人間観に立つ>です。代表の葛西が語ります。

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目次[非表示]

  1. 1.お役立ち道の人間観に立つ
    1. 1.1.<2.お役立ち道の人間観に立つ>実践ポイント
  2. 2.お役立ち道の人間観とは?
  3. 3.その人にしかできない「何か」の見つけ方
  4. 4.美点凝視は難しいのでは?
  5. 5.自分の美点にどうすれば気づけるか



お役立ち道の人間観に立つ


「お役立ち道経営」を実践するための五つの行動理念

  1. 「お役立ち道」の仕事ぶりを磨く
  2. お役立ち道の人間観に立つ
  3. 「お役立ち道の文化づくり」のコォ・イノベーターを目指す
  4. 価値共創のパートナーを実践する
  5. 理念統合のマネジメントを実践する


<2.お役立ち道の人間観に立つ>実践ポイント

  1. 「誰かの役に立ちたい」という意識は誰でも持っている。たとえ小さな仕事でも、真心や相手への思いやりを込めて、仕事の工夫を繰り返す。これはとても尊いことである
  2. 「自分の中にはお役立ちの意識がある」「他の人にもあるように、私にも素晴らしいところがある」と信じて、お役立ちイメージを膨らませていこう
  3. これを意識し続けて実践していくと、幸せの元素が大きくなり、知恵が湧きできることが増え、仕事が楽しくなる・謳歌できるようになる。さらには自分の人生も変わり、周りも変わる



お役立ち道の人間観とは?


Q.二つめの行動理念である「お役立ち道の人間観に立つ」ですが、そもそもお役立ち道の人間観とは、どのようなことでしょうか。

A.人間は、役立つ喜びがあり、役立つ使命があり、その人にしかなしえない「何か」を成すために生まれてきた。これが前提です。

その「何か」は、だれかが真似できるものではないからこそ尊いわけですが、自分の「何か」に気づけない人もいれば、気づくことができた人、気づいた上で「何か」をさらに磨こうとする人もいます。いずれにしても、人間とは、使命としての「何か」を持っているというのが「お役立ち道の人間観」です。

このような人間観を持っていないと、できない部分にばかり目が行ってしまったり、自分と他人を比較して悲観したりといったことが起こります。



お役立ち道の人間観・行動理論
心得モデル
より良い価値を創造しよう
因果理論
自分が創り出したいお役立ちの未来像を意志決定すれば、(因)
自らお役立ちの意識と行動を磨くようになり、より良い価値を創造できる(果)
人間は、本来、人や社会に役立つ喜びや役立つ無限の能力をもっていて、
その人にしか成し得ないお役立ちの使命を持って生まれてきているものである



その人にしかできない「何か」の見つけ方


Q.自分にしかできない「何か」、その人にしかできない「何か」といわれても、それをどうやって見つければいいのでしょうか?

A.その方法の一つが「美点凝視」です。特に、自分自身に対する美点凝視です。これは、マイナスを見ないということではなく、美点を凝視した上で、ニュートラルに自分を観察することを意味しています。一般的には、しばしば「長所を見なさい」ということが言われます。でもこれだと、何となくぼんやりする場合があります。ジェックでは、「長所」ではなく「美点」と言っています。つまり、長所よりも、具体的な事柄を意味しています。さらに「点」を「見る」のではなく「凝視する」と言っています。集中してじっと見続けると言う意味で「凝視」を使っています。こうすることによって、自分あるいは他人の中にある「美点」がより見えてくるようになります。最初は明確ではないかもしれませんが、その美点を意識して行動することで、より鮮明に見えてくるはずです。

「美点凝視」は、良好な人間関係を作ったり、こじれた人間関係を修復したりする上でも、かなめ中のかなめになる考え方です。



美点凝視は難しいのでは?


Q.たしかに人を美点で見たこともないし、美点で自分を見られた経験もあまりないように思いますね。

A.日本の教育制度が一つの要因だと考えています。これまでの日本の教育は、暗記力を重視してきました。また、何かを質問された時、間違いのない模範的な答えがぱっと出てくることも求められてきました。「できないことができるようになる」「悪いところを直す」ことが、人材育成の要だったのです。
そうすると、できない点の指摘や欠点凝視中心の育成になり、それに慣れ親しんでしまっているのです。
今は、市場の変化も早く「正解がない時代」です。正解がない時代だからこそ、美点凝視の力が必要になって来ます。今までだれも考え付かなかった発想とか、間違いだらけだけどすごく斬新といったアイデアを引き出すには、自分を信じていない人に対しては、なかなかできるものではありません。「欠点だらけの自分」というレッテルを自分に貼って発想を閉じ込めてしまうより、「良いところもある自分」だからこそ自分の発想を信じ発信することができるのです。また、他人に対しても「こんなこともできない相手」が発したアイデアを受け入れることができるでしょうか。「こんなに良いところがある人」のアイデアだからこそ、受け入れ、創発しようと思えるようになるのではないでしょうか。

自分に対しても、相手に対しても「受容」し「認める」ことを意識していくと良いでしょう。




自分の美点にどうすれば気づけるか


Q.そうやって育ってきた私たちが、自分の美点に気づける方法はありますか。

A.感謝された経験です。自分が何かをして、感謝された経験は、だれもが一つや二つ、あるいはもっと持っているのではないでしょうか。感謝されて気恥ずかしいことはあっても、それが苦になったりはしなかったはずです。なんだか嬉しいと感じる。そこに、その人の美点のヒントがあります。

感謝されようと思ってやったことではなくて、自分が好きだから夢中になってやっていただけなのに、周囲から「ありがとう」といわれたこともあるかもしれません。そうした経験の中に、役に立つ喜びが隠されています。役立つためには、その人の強みや価値観があり、行動があるからです。
関心のあること、好きなことに取り組んでいる時の「自分ができること」です。「好きこそ物の上手なれ」と言う諺があります。好きなことに取り組んでいるうちに、スキルが磨かれると言うことの例えとも言えます。「できること」の中に、自分の強みや美点を発見するヒントになるでしょう。

そして、理論的には、自分が欠点であると思っていることを逆転してみることもヒントになります。例えば、「自分は短気である」と思っているとしたら、「短気だからこそ、段取りが速い」とか、「短気だからこそ、決断力がある」等です。さらに、「岡目八目」(第三者の方がよく観察できる)と言うように、複数の人に教えてもらうこともヒントになります。ジェックでは「美点凝視会議」美点の交換などもコンサルティングの中で実施しています。


(つづく)「お役立ち道経営」記事一覧

※この記事は、外部ライター様による葛西へのインタビュー記事です。


葛西 浩平
葛西 浩平
株式会社ジェック 代表取締役会長

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