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アフターコロナの「未知の時代」を乗り切る仕事改革 第4回 テレワーク時代の新たなルーティンをつくりだす

オンラインでの仕事が常態化してきている中、これまでの(オフラインでの)仕事のやり方・進め方を変えていく必要があります。「これがルールだから」「これまで、このやり方でうまくいっていたから」という理由だけで、疑うことなく不自由な仕事を続けていませんか?
今回は、新たなルーティンをつくるための第一歩の提言をいたします。


目次[非表示]

  1. 1.「テレワーク前」のルーティンを継続していないか?
  2. 2.生産性を高めるために、ルーティンを破壊する
  3. 3.対面時代の「礼儀」を捨てる勇気も必要



「テレワーク前」のルーティンを継続していないか?


コロナ禍をきっかけに、テレワークが一気に広まりました。皆様の職場でも「じゃあ、私は明日テレワークだから」というセリフが当たり前のように使われるようになっていることと思います。まさに、「テレワーク時代」が到来したといえるでしょう。

この「テレワーク時代」になったきかっけを思い出してください。それは、昨年4月に発出された最初の緊急事態宣言です。3月頃からじわじわと増えていたテレワークですが、緊急事態宣言を機に、多くの企業は一気にテレワークの導入が進みました。「明日から、全員テレワークにしてください」と指示を出した企業も珍しくありません。つまり、テレワークを行う準備も心構えも何もないままにテレワークが始まったのです。

「意外とテレワークでも仕事ができる。」 そう感じた方も多かったのではないでしょうか。

一方で、生産性が上がらないという声も多く聞かれます。その一因として、オフィスに出勤していた際のルーティンがそのまま継続していることにあると感じています。

例えば、会議の時間です。コロナ禍前は会議室に集まって行う「対面の会議」が一般的だったわけですが、多くの人が「会議と言えば1時間」というイメージを持っています。そして、テレワーク時代になっても1時間かけて会議をやるのがルーティン化しています。

オンラインを使用した会議が、本当に1時間必要でしょうか?



生産性を高めるために、ルーティンを破壊する


結論から言います。オンラインの会議は1時間必要ありません。


対面の会議ですと、机を並べ直したり、資料を配ったり、プロジェクターを準備する必要があります。また、外出先から戻ってくる人が遅れて参加することもあり、時間が長引くこともしばしばです。

しかし、オンラインでしたら事前準備はほとんど必要ありません。事前に他の打ち合わせをしている人も、PCをクリックし直すだけで会議に参加できます。それを考えたら、1時間使っていた会議は30分でも終わるかもしれません。

それを考えると、スケジューラーに入れている1日のスケジュールの立て方も変わります。多くの人は、スケジュールを1時間単位で入れることがルーティンになっています。しかし、仕事を30分単位で入れても良いのではないでしょうか。いわゆる「移動時間」も無くなりましたので、30分単位、15分単位といった細切れのスケジュールを入れやすくなり、無駄なく1日を過ごすことも可能になっているはずです。その分、こまめに休憩をとってリフレッシュできると、仕事の生産性も更に高まります。

また、通勤時間が無い分、早く仕事を始めて、早く仕事を切り上げることもできます。ジェックでは、基本的には、9-17時が就労時間ですが、前後1時間ずらす時差就労を認めており、ライフスタイルに合わせたり、通勤の場合も時間をずらして安全を確保したりと、自由な働き方ができるようにしています。

いずれにしても、テレワーク時代に生産性を高めるためには、皆がオフィスに来ていた頃のルーティンを破壊し、オンライン時代のルーティンを新たに作り直すことが必須です。



対面時代の「礼儀」を捨てる勇気も必要


時間配分・スケジューリングだけではありません。

例えば、全社会議で誰かが「成功事例」を発表していたとしましょう。対面の会議であれば、皆さん静かに発表を聴いているでしょう。発表中に、「お、それ最高じゃん!」と叫んだりしたら外につまみ出されます。

しかし、オンラインの会議であれば、ZoomやWebexのようなオンライン会議ツールにあるチャット機能で「お、それ最高じゃん!」と打ち込んでも良いのではないでしょうか。その打ち込みに対して「私もそう思う!」「今度、詳しく教えてください」と他の社員が続く。対面で会えない分、オンラインで活発にコミュニケーションするためにはオンラインツールの機能をふんだんに活用することが有効です。

ジェックでも、お客様が参加するウェビナー(Webセミナー)を、昨年4月から始めました。開始当初は、インストラクターが話している途中でチャットを通じて質問を受け付けるのは、ご参加者の集中力が分散するから良くないのでは、という議論になったことがありました。しかし、続けているうちに、リアルタイムで質問が入ってくるため、非常に具体的な質問が寄せられ、その質問を受けて、ご参加者の興味も増していく、ということを実感しています。直接「礼儀」とは関係ない話でしたが。


「テレワーク以前」のルーティンが色濃く残っている企業は、なかなかオンラインツールを使いこなせない。オンライン会議中にチャットに打ち込むことは「礼儀に反する」と感じてしまうのでしょう。そのような企業では、部下が上司に気軽にチャットでコミュニケーションを取ることもできていません。上司の前で「失礼します、今お時間よろしいでしょうか?」と深々と頭を下げてお伺いを立てることが出来ないからです。

チャットで、「今、お時間ありますか?」と伝えるだけでは無礼だと感じてしまうのでしょう。これも、かつてのルーティンに囚われている典型例です。

このように、テレワーク時代には、対面時代の礼儀を思い切って捨てる勇気も必要です。

 




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松井 達則
松井 達則
株式会社ジェック 代表取締役社長 【経歴】 大手金融会社を経て、2001年ジェック入社、コンサルタントとなる 2018年 取締役就任 2023年 代表取締役社長就任 【お役立ちコンセプト】「自燃型の人財づくり」 自分で考え、自分で動く自律型の人財はもはや当たり前。 自分の心に火をつけ、常に意欲的に行動することで、周りにも火をつける「自燃型」の人財づくりのお手伝いをいたします。

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