
答え無き時代こそ「メタ認知」することの重要性 ~4大発想③「両立発想」~
私が研修やコンサルタントの現場で実務家の皆さんと取り組み、共有している、正しい=成功確率の高い思考プロセスの方向性は、以下の「4大発想」です。
1.【目的発想】経営ビジョンや顧客提案コンセプトづくりの際に、やり方や数字という結果から発想すると目的が伝わらず成果が出にくい。目的から発想する。
2.【プル発想】あるべき姿から現状を踏まえてギャップを解決しようとする発想。
3.【両立発想】お客様ニーズと自社シーズ、組織の目標達成と従業員の幸せなど、どちらかを優先すれば、対立発想に陥りがちなことも両立させるよう発想する。
4.【重点発想】課題を羅列するのではなく、的を絞り、重点的に発想する。
今回は、「両立発想」についてお話したいと思います。
(一例イメージ)
◆参考
このシリーズでは、皆さまからいただいた質問にお答えする形で一緒に深めています。
Q なぜ、「両立発想」が戦略的なのですか?
A 今回は 3つ目の【両立発想】についてこ紹介します。
【両立発想】とは、一見相反する事柄を本質的に両立させることで創造的に問題解決していく発想のことです。
では、なぜ【両立発想】が戦略的なのか。われわれは相反する事柄に直面すると「対立発想」や「妥協発想」に陥りやすく、そうなるとお客さまやメンバ一、他部門、協力会社など、相手の期待を超え、ライバルの予想を超える戦略を創出することが難しいからです。
例えば、自部門の業績向上とメンバーとの人間関係づくりを両立させようと創意工夫するマネジャーの方々は、メンバーを仕事の主人公にさせる目標統合対話など支援型マネジメントで業績を上げ続けることができます。
また、お客さまのニーズと自社のシーズ(商品・サービス・情報など)の両立を諦めない営業担当者こそ、お客さまの期待以上のご提案でライバルと戦わずして勝てる状況が創り出せるのです。
その他にも、仕事と私生活のどちらも大切な自分の人生として両立しようと計画的に行動できる社員が、どちらも充実させ続けることができます。ちなみに、多くの新しい事業戦略や発明品などの裏話を聞きますと、この【両立発想】を踏まえて諦めずに挑戦し続けたからこそ、生まれたものが多いそうです。
だからこそ、相反する事柄を短絡的に発想せず【両立発想】を習慣化すれば、中長期的に、共に繁栄し続ける戦略が創り出せます。
これが、 4大戦略発想の【両立発想】です。
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