
答え無き時代こそ「メタ認知」することの重要性 ~顧客創造戦略や内部革新戦略に効果的②!~
はじめに
昨今、私たちを取り巻く市場はますます複雑化し、飽和状態である。
何をどのようにすれば、お客様から選ばれ続けるのかという答えが無い時代である。だからこそ、需要を創造しようとする変革とアプローチが大切である。
需要を創造するには、従来どおりの自らのあり方を時には否定し、自分に向き合いながら変革することが求められる。
そのような一人ひとりの変革が、相乗効果を出している組織は強く、たくましい。
そのアプローチの成功のカギは「行動理論の改革」である。
◆参考
このシリーズでは、皆さまからいただいた質問にお答えする形で一緒に深めていきたいと思います。
Q 戦略思考づくりに行動理論改革が必要な理由は何ですか?
A 結論から申し上げると、行動理論改革モデル図で示している通り、戦略の「思考プロセス」の判断基準となるのが「行動理論」だからです。
①われわれは「内的資源(主に知識や経験に基づいた情報)」を脳内にインプットして、②「判断(思考プロセスと行動選択)」という自分なりのフィルターを通して、③「行動(戦略立案書類や社内外への働き掛けなど)」というアウトプットを作り出しています。
従って、最高の戦略づくりで最高のパフォーマンス=業績成果を上げているビジネスパーソンは、②の正しい=成功確率が高い「判断」をするための判断基準「行動理論」が磨かれています。社内のイノベーション戦略や社外のマーケティング戦略などの需要創造戦略づくりの鍵は「情報活用型組織変革」ですが、いくら情報をインプットしても、現場成果につながるアウトプットを作り出せなければ経営効率は下がります。不可欠なのは思考プロセスの方向性です。
私が研修やコンサルタントの現場で実務家の皆さんと取り組み、共有している、正しい=成功確率の高い思考プロセスの方向性は、以下の「4大発想」です。
1.【目的発想】経営ビジョンや顧客提案コンセプトづくりの際に、やり方や数字という結果から発想すると目的が伝わらず成果が出にくい。目的から発想する。
2.【プル発想】あるべき姿から現状を踏まえてギャップを解決しようとする発想。
3.【両立発想】お客様ニーズと自社シーズ、組織の目標達成と従業員の幸せなど、どちらかを優先すれば、対立発想に陥りがちなことも両立させるよう発想する。
4.【重点発想】課題を羅列するのではなく、的を絞り、重点的に発想する。
(Amazon KIndleサイトに移ります)