
問題の根底には組織風土
企業の問題の根底に「組織風土」あり。
見えない「組織風土」が暗黙のルールをつくりだす。日々の発言や行動が「組織風土」をつくりだす。
ある銀行の「またか」と思わせるようなシステム障害の連続。
その調査報告書では、「組織風土」に関して以下のようなことが記載されていた。
・自らの持ち場を越えた積極的・自発的な行動によって問題を解決する姿勢が弱い場面がみられた。
・障害の内容や顧客への影響の全容が明確ではない時点での発言を、リスクがあるものとして控えていた状況もあった。
その背景には、「積極的に声を上げて責任問題となるリスク」よりも、「各自の持ち場でやれることはやっていたといえる行動をとる方」が、組織内で合理的な選択肢となる組織風土を指摘している。
巨大な企業でも、小さな組織でも、似たり寄ったりの事例は多くあるだろう。
顧客に対する乱暴な応対を注意しない、商品カタログの写真がもしかしたら差別的かもしれない。しかし作成部門に指摘しにくいので沈黙するる。
それらが、昨今、大きなクレームやネット炎上のきっかけになることは周知の事実である。
炎上したあとで
「だから、あの時、思ったんだけどなぁ…。」
「知らなかった。報告が上がってこないから。」とそれぞれこっそり思う。
「組織風土は長い間かかって醸成されるものだ。」という趣旨のトップの発言があった。
だから、先を見て良い組織風土を創り出そうという意味なのか。
ある意味過去の事象の蓄積なので仕方がないという意味なのか。
前者であるのだろうが、その発言がすでに組織風土に影響している。
何かとトップに問題あるよねぇと私たちが言うのは易しい。
しかし、私達の組織の一員としての発言や行動が「組織風土」を ”今現在” つくりだしている。